日本農芸化学会2017年度大会開催にあたって

安達 修二

2017年度大会実行委員長 安達 修二

日本農芸化学会2017年度大会開催にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

今回の大会は2012年以来5年ぶりに京都市で開催いたします。会期は3月17日(金)から20日(月)の4日間です。初日の17日は、「ウェスティン都ホテル京都」において、授賞式、受賞講演(奨励賞を除く)、100周年記念事業「Visionary農芸化学100」シンポジウムおよび第43回農芸化学「化学と生物」シンポジウムを開催し、引き続き同ホテルで懇親会を行います。授賞式等の会場であるウェスティン都ホテル京都は、京都市営地下鉄東西線「蹴上(けあげ)」駅から徒歩2分です。日本農芸化学会は2024年に設立100周年を迎えます。各種の100周年記念事業が始まっておりますが、初日に開催される「Visionary農芸化学100」シンポジウムもその一つです。学術活動強化委員会で検討されている農芸化学分野が近未来に目指すべき基礎・応用研究の方向性から、代表的ないくつかの話題を取り上げ、会員やジュニア農芸化学会に参加される高校生の皆様にご紹介いただきます。昨年に引き続き、懇親会までの時間に農芸化学「化学と生物」シンポジウムを行います。演者に2015年ノーベル生理学・医学賞を受賞された大村智先生および元本会会長清水昌先生をお迎えし、微生物の生産する有用な有機化合物の探索などについて、ご講演をいただきます。同シンポジウムは、これまでは一般の方を対象としておりましたが、今回は主に会員の皆様を対象として企画されております。是非とも奮ってご参加ください。

翌18日から20日までの3日間は、会場を「京都女子大学」(京都市東山区今熊野北日吉町35)に移し、一般講演(口頭発表)シンポジウム、奨励賞受賞講演および附設展示会などを行います。京都駅八条口および四条河原町から京都女子大学へは「プリンセスラインバス」が便利で、所要時間は約10分です。また、京阪電車「七条」からは東へ徒歩15分、京都市営バス「東山七条」からは東へ徒歩5分です。一般講演はすべて口頭発表で行います。発表申込件数にも依りますが、できるだけ長い発表時間(質疑、交替を含み15分を予定)を確保したいと存じます。充実したご発表と活発なご議論をお願いいたします。また、シンポジウムは、新たな試みとして、会員の皆様のアンケートに基づき、実行委員会で課題(15件)を設定させていただきました。100件を大きく超えるご意見をお寄せいただき厚く御礼を申し上げますとともに、ご要望にお応えできませんでした会員の皆様にはお詫びいたします。シンポジウムは一般講演と並行して開催いたします。プログラムを工夫いたしますので、ご理解をお願い申し上げます。また、会場内にはドリンクサービス等の休憩室を設けますので、ディスカッションで疲れた頭を休め、リフレッシュするためにご活用ください。

恒例となりましたジュニア農芸化学会や展示、ランチョンセミナー産学官学術交流フォーラム、ミキサーなども例年通りに開催いたします。ジュニア農芸化学会は年々その内容が充実しております。18日の朝から発表、表彰式、交流会を行い、15時頃に解散する予定です。今年も若い生徒たちに温かいご声援をお願いいたします。19日午後には農芸化学会の大きな特徴である産学官の連携促進のための産学官学術交流フォーラムが開催されます。会場内では同時にミニポスターセッションも企画されています。また、これらに引き続き、夕刻には大会参加者が気軽に交流できる場として、参加費無料のミキサーを行います。懇親会とは異なる雰囲気で、交流を深めていただければ幸いです。例年と同様に、昼食時にランチョンセミナーを開催いたします。一般講演やシンポジウムとは異なる情報収集の場として、ご利用ください。男女共同参画およびJABEEの二つのランチョンシンポジウムも、さらに充実した内容で企画されています。積極的にご参加ください。大会最終日の20日夕方から翌日にかけて、若手研究者・学生を対象とした「農芸化学Frontiersシンポジウム」を「KKR京都くに荘」(京都市上京区河原町通荒神口上る東入東桜町27‒3)で開催いたします。若手研究者・教員、大学院生・学生の活発な交流の場となることを期待しています。希望者には21日午後からエクスカーションも企画されますので、奮ってご参加ください。

日本農芸化学会の年次大会は、2017年度京都大会から運営方式が大きく変わります。すなわち、今後5年間にわたり一括契約した大会および展示運営業者(2社)と、学会本部および実行委員会の3者が役割を分担しながら協力して大会を運営していくことになりました。京都大会は新しい制度へ移行する最初の大会です。不行き届きな点がございましたら、ご容赦を賜りますとともに、改善点などにつきまして積極的なご指摘とご指導をお願い申し上げます。本大会の実行委員会は、関西支部の多くの会員に協力していただいています。実行委員一同は、今後の5年間の年次大会の雛形をつくる意気込みで取り組んでおります。会員の皆様の温かいご支援をお願い申し上げます。

大会期間の3月17日から20日は桜の季節には少し早い時期ではありますが、連休にあたります。年間を通じて多くの観光客を迎える京都は、宿泊施設の確保が容易ではございません。学会ホームページでもご案内しておりますが、早めにご予約くださいますようお願い申し上げます。

最後になりましたが、本大会を開催するにあたり、多くの企業・団体からご寄付、展示、ランチョンセミナー、広告掲載などのご支援を賜りましたことに対し、心から感謝申し上げます。「Visionary農芸化学100」が企画されておりますように、日本農芸化学会も新たな世紀を迎えようとしています。本大会が、新たな躍進の起点となることを祈念し、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。