報告

去る2014年3月29日に日本農芸化学会2014年大会にて産学官学術交流委員会フォーラムを産学官学術交流委員会と合同で開催しました。

第1部では、「第11回農芸化学研究企画賞受賞者研究企画発表会」として3名の先生方にご講演を行って頂きました。いずれも今後の展開が楽しみな大変魅力的な研究に関するご講演でした。さらに「第9回農芸化学研究企画賞受賞者最終報告会」として3名の先生方にそれぞれご講演を行って頂きました。どのご講演も産業利用というビジョンが明確な非常に興味深いものでありました。

これに続き、イグ・ノーベル賞受賞記念としてハウス食品グループ本社中央研究所研究主幹の今井真介氏、石川県立大学学長の熊谷英彦氏にそれぞれ特別講演を行って頂きました。イグ・ノーベル賞受賞に至ったご研究の経緯から受賞式の舞台裏まで詳細にユーモアを交えつつ紹介して頂き、会場内は終始熱気と爆笑に包まれました。

第2部では、「第10回農芸化学研究企画賞中間報告」、またそれに同時進行という形で第3部「産・学・官の輪」と題したポスターディスカッションを開催し、自由なそして活発なディスカッションが会場内いたるところで行われました。

第4部では「実用化が見えてきた 産学官で挑む バイオマス研究最前線」と冠したシンポジウムを開催しました。農研機構食品総合研究所 徳安健氏からは「官」からの、ノボザイムズ ジャパン(株) 眞野弘範氏からは「産」からの、そして神戸大学 蓮沼誠久氏からは「学」からのそれぞれの立場や観点から具体的な事例を交えつつバイオマス利用研究の今、今後の展望について熱く語って頂きました。いずれのご講演も魅力的で、バイオマス研究からもたらされる素晴らしい未来がもうすぐそこまで来ているように感じられました。

そして第5部は会場を食堂館に移し、ミキサーとの共催の形でポスターディスカッション及び技術交流会を開催しました。会場内では飲み物を片手に、より密な打ち解けた交流が行われました。

今回のフォーラムは、多くの方にご参加いただいたおかげで、一時立ち見が出る程の大盛況となりました。また、「様々な産学官連携の事例に触れることができ大変勉強になった」「担当者と直接話せて良かった」「一般にも公開してはどうか」などといった本フォーラムに関して好意的なご意見を多数頂きました。本フォーラムを開催するにあたり、様々な形でご支援頂いた方々に改めて御礼申し上げます。また、「企業側のニーズを聞きたい」「研究企画のポイントをもっと詳しく聞きたい」「事業化に結び付いた、真の実用化の研究成果が聞きたい」といったご意見も頂きました。これらを今後の課題としてさらなる改善をしていきたいと思います。

また2015年度大会でもフォーラムを開催しますのでぜひ皆様ご参加ください。

※要旨集が必要な方は、さんわかトップページのE-Mail(こちら)にご連絡いただければ対応いたします。

2014年度産学官学術交流委員会フォーラム-1

2014年度産学官学術交流委員会フォーラム-2

2014年度産学官学術交流委員会フォーラム-3

2014年度産学官学術交流委員会フォーラム-4

2014年度産学官学術交流委員会フォーラム-5

概要

主催 日本農芸化学会「産学官学術交流委員会」、「産学官若手交流会(通称:さんわか)」
日時 2014年3月29日(土)13時30分開始
会場 明治大学 生田キャンパス 中央校舎6階メディアホールおよび食堂館
ポスター 2014年度産学官学術交流委員会フォーラム2014年度
産学官学術交流委員会フォーラム(PDF)
プログラム プログラムの詳細についてはこちらをご確認ください(PDF)

第1部 第11回農芸化学研究企画賞受賞者研究企画発表会
(中央校舎6階メディアホール)

第9回農芸化学研究企画賞受賞者最終報告会(〃)

特別講演 イグ・ノーベル賞受賞記念特別講演(〃)
  • 「催涙因子合成酵素・発見のきっかけからその後の展開」
     今井真介、柘植信昭、永留佳明、朝武宗明
  • 「イグ・ノーベル賞をもらって」 
    熊谷英彦
第2部 第10回農芸化学研究企画賞中間報告(〃)

第3部 ポスターディスカッション 産・学・官の輪(〃)

第4部 シンポジウム
「実用化が見えてきた 産学官で挑む バイオマス研究最前線」
(〃) 

第5部 技術交流会(食堂館)