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4章 核酸

3.核酸の生理機能
【解説】
 ヒトをはじめとするあらゆる生物は、その化学的実体がDNAである遺伝子によって、親から子に様々な性質を遺伝しています。遺伝子の要件としては、1)遺伝の情報が安定に保持されること、2)正確に複製されて子供に伝えられること、3)必要なときに、必要な部位で、必要な量だけ遺伝子に書き込まれたタンパク質やRNAなどが生合成されること――など、さまざまな性質と機能が求められます。
 そして、そのすべてが、1)DNAが二重らせん構造をとること、および2)AとT(U)、GとCが特異的に結合すること――により実現しています。RNAは、DNAの遺伝情報を読み取ってタンパク質を生合成するために働きます。まず、遺伝子の必要部分のみをコピーした伝令RNA(mRNA)がつくられます。mRNAに写し取られた塩基配列情報に従い、順次アミノ酸が運ばれ結合されて、遺伝子が指定したアミノ酸配列を有するタンパク質ができます。このとき、転移RNA(tRNA)がアミノ酸を運ぶ働きをするのです。

【用語説明】
センス鎖
タンパク質のアミノ酸配列を意味する鎖

アンチセンス鎖
センス鎖の相補鎖

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