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9章 遺伝子組換え

5.目的のコロニーを探し出す手段
【解説】
 目的のコロニーを探し出す手段としては、

(1)遺伝子産物であるタンパク質が大腸菌の性質を変え、その予想される変化を示したコロニーをみつける。
(2)遺伝子クローニングしたいタンパク質に対する特異的な抗体を予め用意しておき、大腸菌内で生産された組換えタンパク質がこの抗体と反応するようなコロニーをみつける。
(3)部分的に作られたタンパク質が、特定のDNAに結合するなど特徴的な性質を示すようなコロニーをみつける。
(4)遺伝子クローニングしたいタンパク質を精製し、アミノ酸配列を部分的に決定し、そこからDNAの塩基配列を逆推定する。その配列に結合するはずのDNA(プローブ)を化学合成し、そのプローブが結合するか、あるいはそれをプライマーとしてPCR断片が得られるような組換えDNAを含むコロニーをみつける。

 ―などの方法が採られます。最近は、目的のタンパク質の部分的な性質やアミノ酸配列がわかれば、データベースからタンパク質の正体やその遺伝子が推定できて、クローニングが容易になる場合が多い。また、すでにヒトや主要な生物ではゲノムやcDNAのライブラリーが完成しているので、それを入手すればクローニングが迅速になります。

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