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15 章 遺伝子組換え食品

4.組換え酵素
【解説】
 チーズなどの乳製品を作るのに使用されるキモシンは、子牛の凝乳酵素(レンニン)の遺伝子を大腸菌や酵母で発現させて生産されます。この場合、遺伝子組換え微生物全体を食品として利用するのではなく、キモシンのみを取り出して利用します。そのため、キモシンは食品添加物として扱われます。デンプンの分解に利用されるα-アミラーゼやパンの製造や飼料として利用されるリボフラビン(ビタミンB1)も遺伝子組換え微生物で作られ、食品添加物として扱われています。微生物を生産工場として有用な物質がつくられています。

【用語説明】
キモシン
牛乳を固化させる酵素。ナチュラルチーズ作りに必要です。子牛の胃でつくられる凝乳酵素は、レンネット(主成分はレンニン)と呼ばれます。腎臓でつくられる酵素レニンと言葉が似ているため、キモシンと呼ばれるようになりました。

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