日本農芸化学会2021年度大会開催にあたって

桑原 重文

2021年度大会実行委員長 桑原 重文

日本農芸化学会2021年度大会開催にあたり実行委員会を代表してご挨拶申し上げます。

東日本大震災からの復興途上にあった2013年以来8年ぶりの仙台での大会開催に向け、東北地区の会員が一丸となって、鋭意、現地開催の準備を進めてまいりましたが、コロナ禍の収束に依然として見通しが立たない状況が続いていることから、2021年度大会は、授賞式・受賞講演の一部を除いてオンラインにて開催させていただくこととなりました。大学や公的研究機関、企業研究所などの「化学と生物」に関係する全国の研究者、学生の皆様を春の仙台にお迎えして、基礎から応用までの広範囲にわたる研究成果をじかに共有していただくことを切に望んでおりましたが、開催形態がオンラインと決したからには、オンライン開催のメリットを最大限活用することで、対面での大会に劣らぬ情報発信・情報交換の場を提供いたしたいと思っております。大会参加費につきましては例年と比べて大幅に減額いたしました。

以下、開催形態の概要についてご説明いたしますが、日本農芸化学会の大会史上初のオンライン開催を成功に導くことができますよう、皆様の奮ってのご参加とともに、企業関係の皆様におかれましては、オンライン展示会、オンラインスポンサードシンポジウム(旧ランチョンセミナー)等へのご協力・ご支援を心よりお願い申し上げる次第です。

授賞式と受賞講演は大会初日の3月18日(木)にJR仙台駅西口から徒歩1分のホテルメトロポリタン仙台で現地開催いたします。ただし、今大会では、2021年度の授賞式・受賞講演に加えて、中止となりました2020年度の授与式・受賞講演も同時に実施するため、現地での受賞講演は両年度の日本農芸化学会賞、功績賞、技術賞に限らせていただきますとともに,一般参加者の皆様の授賞式・受賞講演へのご出席は三密回避の制約上,ご遠慮いただくことになりました。授賞式と受賞講演の模様はZoomを使ってライブ配信も行います(授賞式については,大会参加者・会員以外の一般の方々も無料で視聴いただけます)。両年度の奨励賞、女性研究者賞、女性企業研究者賞、若手女性研究者賞の受賞講演につきましては、大会2日目(3月19日)にライブ配信を行います。また、全ての受賞講演について大会期間中いつでも視聴できるよう、録画画像のオンデマンド配信も行う予定でおります。

一般講演は大会期間中いつでも視聴できるオンデマンド配信に加えて、3月19日から3月21日にかけて、講演者と視聴者が直接質疑応答できるコアタイムを設定いたします(Zoomブレイクアウトルームを使用)。また、今大会では、講演申込分類表に新たに「English Session」を設けます。英語での研究発表・質疑応答にチャレンジしていただくとともに、外国人の皆様の積極的なご参加をお願いいたします。大会シンポジウムは、一般講演との重なりを極力避けられるよう配慮しながら、3月19日から3月21日の午後から夕刻にかけてリアルタイム(Zoomウェビナー)で実施する予定です。

スポンサードシンポジウム(旧ランチョンセミナー)については、大会シンポジウムと同じ形態での実施を予定しており、3月19日から3月21日にかけて、毎日正午前後に開催します。機器・試薬・書籍等の展示会は、3月19日から3月21にかけて大会特設サイト内に展示会システムを設置しますので(Zoomを使用)、企業の皆様におかれましては、奮ってご活用下さいますようお願いいたします。毎年盛況を呈している企業と学生との交流の場である農芸化学企業説明会につきましても展示会と同様の方式で実施する予定です。

また、例年多数の高校生の皆様にご参加いただいているジュニア農芸化学会については、研究成果のオンデマンド配信に加えて、3月19日(金)にコアタイムを設けて質疑応答を行うとともに、午後にはオンライン表彰式を実施いたします。著名な講師の先生をお招きする農芸化学「化学と生物」シンポジウムおよび若手農芸化学者の交流の場である農芸化学Frontiersシンポジウムは大会最終日(3月21日)にZoomウェビナーでの開催を予定しております。

大会の恒例行事となっている男女共同参画ランチョンシンポジウム産学官学術交流フォーラムは、それぞれ3月20日と3月21日に開催を予定しておりますが、JABEEランチョンシンポジウム分野融合連携(他学会連携)シンポジウムおよびBBBランチョンセミナーにつきましては、今回は中止とさせていただきます。

なお、学会員の打ち解けた交流の場であり、学会の楽しみの一つでもある懇親会につきましても、残念ながら中止とさせて頂きます。

以上、 2021年度大会の概要についてご説明いたしましたが、オンライン開催が決定されて間もないことから、今後、開催計画の修正の必要に迫られ、上述の予定が若干変更となることも予想されます。計画の修正が行われた場合には、逐次、大会ホームページ等でお知らせいたしますので、どうぞご容赦下さい。ご参加下さる皆様の情報発信と交流がスムーズに進み、活発なご議論・情報交換ができますよう、最大限努めてまいる所存でございますが、ご不便な点などにお気付きの際には、ひらに容赦下さり、実行委員会あるいは学会事務局にお知らせいただければ幸いです。

冒頭に述べましたように、大会の開催にあたっては、多数の研究者、学生の皆様のご参加とともに、企業・団体の皆様のご支援が欠かせません。皆様にご満足いただけるオンライン大会となりますよう最大限の努力を続けてまいりますので、展示会、スポンサードシンポジウム、企業説明会へのご協力とともに、広告掲載等でもご支援を賜りたく、重ねてお願い申し上げる次第です。