日本農芸化学会では、男女共同参画の推進に加え、外国人留学生や社会的少数者を含む多様な構成員が、それぞれの立場や背景にかかわらず活躍できる環境の整備を進めてきました。こうした取り組みを通じて、Diversity, Equity & Inclusion(DE&I)の理念を学会全体に浸透・醸成し、研究者の研究活動を幅広く支援することを目指しています。
その一環として、本大会では、年代や所属、バックグラウンドの異なる研究者・実務者の方々を話題提供者としてお迎えし、これまでのご経験や、研究・キャリアの中で直面してきた課題や悩み、そしてそれらにどのように向き合い、乗り越えてこられたのかを共有していただくDE&Iランチョンシンポジウムを開催いたします。
本シンポジウムは、各テーブルで話題提供者を囲み、参加者と少人数で自由に意見交換を行っていただく対話型の形式です。
進路、研究、教育、留学、働き方、ライフイベント、転職、将来の目標など、関心はあっても身近な人にはなかなか聞きづらいと感じていることについて、気軽に問いかけ、考えを共有できる場としたいと考えています。
ちょっとした工夫や視点の転換によって、現在の環境や状況を「より良く」できることもあります。そうした「少しでもより良くする」ための具体的な経験や事例を共有することで、参加者の皆様が前向きにキャリアや生き方を考えるためのヒントを得られる機会となることを期待しています。
| 3LS8CR DE&Iランチョンシンポジウム |
| 主催 |
(公社)日本農芸化学会DE&I推進委員会 |
| 課題名 |
「より良い生き方と働き方を実現するための工夫とアイディアの共有」 |
| 日時 |
2026年3月11日(水) 12:15~13:05 |
| 会場 |
同志社大学室町キャンパス 寒梅館 B1F 会議室-地A |
| プログラム |
12:15 開会の挨拶
門間 敬子(京都女子大学) |
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「研究者・教員・親・一個人 ― 正解がない中で、「軸」をどう決める? ―」
工藤 雄大 (東北大学学際科学フロンティア研究所)
研究や教育の現場で多くの選択を迫られたとき、あるいは進路や将来に迷ったとき、何を基準に決めればよいのでしょうか。私は研究者・教員・二児の父、そして一個人というすべての立場に全力を注ぐことは難しいと感じ、立場ごとに「軸」を置くようにしています。学生および若手・シニア研究者の皆さまと、疲弊せずに生きるために必要な「軸」について率直に意見交換できればと思います。
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「持続可能な働き方とチーム作り」
宋和 慶盛 (京都大学大学院農学研究科)
研究者キャリアの中で、成果だけでなく、研究を支える環境やチーム作りの大切さを学んできました。一児の父としてのライフイベントを経験する中で、持続可能な働き方や研究の進め方について考える機会も増えました。本シンポジウムでは、そうした過程を共有しながら、皆様と気軽にお話しできれば幸いです。
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「研究への探究心を原動力に歩んできたこれまで」
田中 沙智 (信州大学農学部)
私はポスドク、テニュアトラック助教を経て、大学の教員として研究室を主宰しています。これまで一貫して「研究が好き」という気持ちを原動力に、日々実験を行い、周囲の研究者や学生たちと議論を重ねながら研究に取り組んできました。皆様と研究やキャリアについてお話しできれば幸いです。
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「アメリカ留学を経て10年」
宮前 友策 (筑波大学生命環境系)
思い切って日本を飛び出し、アメリカでの研究生活を経て気づいたら10年近く経ちました。帰国後、研究室運営や外国人研究者とのコミュニケーション、留学生教育に携わる中で感じた、留学体験の活かし方について、参加者の皆さんと意見交換できれば幸いです。
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「新しい環境で自分らしいニッチを見つけるヒント」
前田 智也 (北海道大学大学院農学研究院)
私は企業での勤務経験はありませんが、アカデミアでは大学、国立研究開発法人、公益財団法人、海外の大学・研究所と所属や役割が変化し続けるキャリアを歩んできました。環境やその時の自分の希望に合わせる「適応力」について皆さんとお話できればと思います。
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「研究者としてのこれまでの選択と経験」
河村 奈緒子 (岐阜大学糖鎖生命コア研究所(iGCORE))
修士課程修了後、研究を続ける道を選び、所属研究室にて研究員として研究を継続させていただきました。その後、研究を積み重ねる中で論文博士を取得し、現在は助教として勤務しております。こうした歩みを通じて得た経験についてお話しするとともに、皆様のこれまでのご経験についてもぜひお聞かせいただければと思います。
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「自分だけのキャリアパスを築く」
茂松 恵 (トーマスジェファーソン大学)
研究テーマが多様であるように、研究者のキャリアパスもまた三者三様です。ライフプランやキャリアの多様性を踏まえながら、「何を選び、決断し、どう実現していくのか」という視点から、キャリアパスの描き方についてお話しできればと思います。またこの機会を通して、研究者として歩み続けることの難しさや意義を共有できたら幸いです。
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「マイペースに考える、私たちの生き方と働き方」
中島 史恵(名古屋大学大学院生命農学研究科)
アメリカ留学を通して、生き方や働き方には多様な選択肢があり、周りとの比較よりも「自分は何をしたいのか」を大切にすることが大事だと感じるようになりました。マイペースにキャリアを築くための工夫やアイディアを、皆さんと気軽にお話しできれば嬉しいです。
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「多くのことが重なり合う日々での試行錯誤」
吉田 彩子(東京大学大学院農学生命科学研究科)
研究、教育、家庭、どれも大切で、どれも待ってくれない中で、毎日を自転車操業のように過ごしています。先の見えにくいキャリアの中での悩みや迷い、それを軽くするための工夫を皆様と共有し、経験を持ち寄ることで、少し肩の力を抜ける時間になれば幸いです。
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「研究と人生を楽しむために ― 女性研究者のリアルな工夫」
實方 綾子(サッポロビール株式会社)
サッポロビールの企業研究員として15年が経ち、現在は一児の母で子育てしながら研究を続けています。忙しい毎日の中で、自分らしく働き続けるために何ができる?企業研究者として試行錯誤してきた“ちょっとした工夫”をお話しします。
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「私なりのワークライフバランス」
恒松 雄太(名古屋大学大学院生命農学研究科)
天然物化学領域の研究に心を惹かれ大学教員という道を選びましたが、現実に待ち受けていた教育活動・ラボのマネージメント・予算獲得/運用・自身の研究時間確保など日々悩ましく過ごすことが多いです。正直、ビズリーチに登録したこともありました。(良いか悪いかは不明ですが)ここまで継続しているのは、自身の真面目過ぎない性格に一因があると自覚しています。日頃取り組んでいることなどを紹介させて頂ければと思っています。
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「キャリアと身体の変化に向き合う働き方」
KUMRUNGSEE Thanutchaporn(広島大学大学院統合生命科学研究科)
キャリアを重ねる中で仕事上の責任が増え、研究グループも大きくなり、年齢を重ねるにつれて、心身の状態に変化が生じることを感じるようになりました。そうした変化に向き合いながら、自分の身体に耳を傾け、その時々の状況に応じて働き方を調整し、より効率的に仕事を進めることを大切にしています。I also speak English—please join me, and let’s chat!
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「悲観は感情、楽観は意志」
寺本 華奈江(株式会社島津製作所)
『悲観は感情、楽観は意思』とは、フランスの哲学者アランの言葉です。状況に反応するだけでなく、主体的に「どう捉えるか」「どう行動するか」を自ら決めることが重要だという意味をもちます。他の人がどう思うかは分かりませんが、私はそのようでありたいと思っています。
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13:05
閉会の挨拶
DE&I推進委員長 葛山 智久(東京大学大学院農学生命科学研究科) |