団体名 (宮城県)宮城県富谷高等学校
開催日 2019年9月26日(木)
場所 宮城県富谷高等学校(宮城県富谷市成田)
授業の名称 「持続可能な社会を目指すために、高校生にできることは何か」
講師 溝口 忠昭 氏(前東北大学教授)
西野 徳三 氏(東北大学名誉教授)
遠藤 銀朗 氏(東北学院大学工学総合研究所・客員教授)
聴講者 宮城県富谷高等学校1年生 280名
報告

溝口先生からはSDGsの歴史について細かく説明していただき,その言葉自体は新しいものであるが,考え方は以前から様々な分野で取り上げられてきたことが良く分かる内容であった。

西野先生からは江戸時代の循環型社会を事例として取り上げていただき,自分たちが排出したものを再利用することで余分なエネルギーを生み出さず,自己完結できていたことを知ることができた。また,江戸時代の階級によって回収される人糞の価値が異なることや,当時の流れを組む店があることについても触れる機会があり,生徒の興味関心を引き付ける内容であった。

遠藤先生からは水問題が様々な問題と絡み合っていることを説明していただき,カンボジアでの取り組み事例を元に、メコン川の水質調査を生徒と一緒に行った。見た目は問題なさそうに見えるメコン川の水も,鉄やマンガン・ヒ素などの有害物質を含んでおり,それが農作物にも使われている現状を知ることができた。

 普段の高校生活では触れることができない問題点や,物事を見つめる新たな切り口について,3人の先生方から講義を行っていただき,生徒たちにとって新鮮で非常に良い経験となりました。

授業風景

写真1

写真2

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生徒さんの感想

  • 私たちが普通に生活できていることは当たり前でなく,限界があるということに気づけた。私たちの生活が当たり前ではなくて,世界には私たちが思う当たり前の生活ができない人がたくさんいることを忘れずに生活したい。世界にいる人がみんな平等な生活(地球1個分の生活)ができるように,呼びかけをしたり,今目の前にある資源を使い過ぎない(使い切らない)ようにしていきたい。

  • 今地球で起こっている問題について詳しく知ることができました。これからの地球を守るためにも,一人一人が意識することが大切だと思いました。資源を大切に使う,食品ロスを減らすなど,自分にできることを実行していきたいです。

  • 今自分たちは不自由のない生活を送れているけど,その生活は自分たちの「宿主」である地球を壊しているのだということに改めて気がつくことができました。自分たちが環境を守り,より良くしていくためには何をすればいいのか,SDGsを達成できるようにするためには何をすれば良いのかを一つ一つ考えることが大事だと思いました。たくさんの樹木を育てたり,食品ロスを減らしていくことから始めてみようと思います。