平成28年度 女子中高生夏の学校2016 ~科学・技術 ・人との出会い

上記のイベントが2016年8月6日(土)~ 8月8日(月)に国立女性教育会館において、主催:独立行政法人国立女性教育会館、共催:日本学術会議 「科学者委員会 男女共同参画分科会」・お茶の水女子大学・沖縄科学技術大学院大学、後援:男女共同参画学協会連絡会・埼玉県教育委員会により国立研究開発法人 科学技術振興機構「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」の一つとして開催された。本プログラムは、研究者・技術者、理工系大学生との対話、交流を通して女子中高生が科学・技術の分野に自分の新しい可能性を見いだすことをねらいとした、合宿型式の体験型サイエンスプログラムであり、今年で12年目となる。対象は科学・技術分野に興味・関心がある女子中高生であるが、あわせて、保護者、教員向けのプログラムも実施されている。

本年は、中高生115名、保護者26名、教員11名が参加し、http://www.nwec.jp/jp/program/invite/2016/page03i.html記載のプログラムが実施された。

今回初めて、日本農芸化学会から恩田真紀氏(大阪府立大)と裏出令子(京都大)が、8月7日の「ポスター展示・キャリア相談」「Gate Way」「研究者・技術者やTAへのキャリア・進学懇談会」に参加した。出展したブースには途切れることなく生徒たちが訪れ、恩田氏が入念に準備された食品に含まれるさまざまな微生物とそれらが分泌している酵素を目で見る模擬実験に見入り、わかりやすい説明に熱心に耳を傾けていた。
また農芸化学がどのような学問であるかについても興味津々の様子であったが、ほとんどの生徒が「農芸化学」という名前を聞いたことがなく、改めて啓蒙活動の必要性を実感させられた。
生徒たちから進路などについて質問を受けるGate Wayでは、「理学部と農学部とではどちらも生物や化学を研究しているけれど、何が違うのか」、「理系の大学に進学したいが、どんな学部や学科を選んだらいいのか迷っている」、「親からは資格が取れる学部を薦められるが、資格が取れない理系の学部に行った場合の具体的な将来像が分からない」などの質問が多く寄せられ、農芸化学のみならず農学部の学問体系が一般によく理解されておらず、また、依然として女子中高生にロールモデルを提示できていない現実が見える思いであった。

京都大学
裏出令子

会場風景

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