概要

日時 2014年7月18日(金)、7月22日(火)、7月23日(水)、7月24日(木) 16:45~18:30
学校 宮城県仙台二華高等学校
対象 2年生16名 東北高校、宮城第一高校より教員各1名 合計18名
テーマ 「組換えDNA技術がもたらした生命科学・医学研究への影響」
講師 東北大学大学院農学研究科 准教授 米山 裕 氏
内容・目的 「形質転換実験」
pGLOバクテリア遺伝子組換えキット(Bio-Rad社)を使用し、外来遺伝子(GFP遺伝子)を有するプラスミド(pGLO)を大腸菌に形質転換して、その遺伝子の発現を観察した。
「遺伝子発現の観察」
pGLO を形質転換した大腸菌を前日に平板に塗布後培養し、実験当日平板(約600コロニー/プレート)を4分画した後、それぞれに誘導物質であるアラビノース溶液を濃度を変えて滴下し、一夜培養した。翌日、GFPの発現をブラックライトにて観察した。
「手指常在細菌の培養」
生徒全員に事前に準備しておいた寒天平板を渡し、手指に付着している常在細菌の培養を行った。翌日にその結果を観察した。
「出前講義」
「組換えDNA技術がもたらした生命科学・医学研究への影響」と題して、今回の出前授業の総括的な講義と、組換え技術の応用に関して話題を提供した。

出前授業を受けた生徒さんたちの率直な感想

  • プレートの中にある物質1つによってこんなにも実験の結果は変わるのだと、とても驚いた。
  • 光る大腸菌ができたのも嬉しかったですが、アンピシリンの効果に一番驚きました。
  • この体験を通して、生物に関する興味が深まりました。実験をしたり講義を受けるほど、新たな謎が生じてもっと知りたいと思うようになりました。
  • 微生物が周りにたくさんいて、人がそれぞれと共存していることを実感し、ますます生物に興味がわきました。
  • 今回の講座は私にとってさらに研究したいと思わせてくれた貴重な体験でした。
  • 見えない細菌の遺伝子の組換えが成功し、実際に光った時の喜びはとても大きなものでした。
  • 実験を経て、マイクロピペットの使い方、コロニーやプラスミドなどといった難しい言葉、培地の柔らかさ、そして菌がものすごい繁殖力を持つことなどなど、本当に多くのことを学び、体験できたことは、きっと将来何かの役に立つと思います。
  • 今回生物の基本概念であるセントラルドグマについて学べたとともに、遺伝子組換えについて科学的に考えるよいきっかけとなりました。
  • 遺伝子組換えの技術を様々な作物に応用することで、現代の食糧問題を解決することが可能になるかもしれないということでとても大切な技術なのだと実感しました。
  • 今まで害をおよぼす面にばかり目がいきがちだった細菌や微生物などに何となく親近感を覚えるようになり、不思議でした。
  • 細胞内に目的の遺伝子を導入する方法と同様に、組換えられた細胞を選択する方法もバイオテクノロジー技術として大切だと感じました。
  • 実験を進めていくうちに、テレビで見たことがあるだけだった遺伝子組換えの操作やテストの為だけに覚えた知識が実際に利用されているのを体験でき、今まで遠い存在だった科学技術の応用が身近に感じられました。

出前授業風景

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