概要

日時 2020年12月5日(土)14:00〜16:00
場所 Zoomによるオンライン開催
(東北大学青葉山新キャンパス 農学系研究棟セミナー室からWeb発信)
テーマ 薬に頼る前にできる疾病予防 ―ビタミン・ミネラル・ポリフェノールの有効利用―
プログラム 開会挨拶
 山下 まり 氏(東北大学大学院農学研究科教授・日本学術会議農芸化学分科会委員)
講演
 駒井 三千夫 氏(東北大学名誉教授、(株)東北アグリサイエンスイノベーション)
コーディネーター 藤井 智幸 氏(東北大学大学院農学研究科教授)
主催 日本農芸化学会
共催 日本学術会議
公益財団法人 翠生農学振興会
内容 高齢社会となり、国の医療費の負担が増え薬に頼らないやり方すなわち「病気にならないような食生活」を普及させることが国の方針となった。このような新しい状況となり、2015年施行の機能性表示食品制度に基づいたサプリメントの市場が拡大している。その有効成分としては、腸内細菌叢を健常化させるビフィズス菌類や食物繊維、抗酸化能を有するポリフェノール類、GABA, DHA, EPA, 等の機能性物質がある。しかし、米国のDietary Supplement制度に倣った制度にも拘らず、健康機能性を有するビタミン類・ミネラル類が除かれている点(米国では含まれている)は制度上の問題であり、改善されるべきであろう。一つの改善策として、新指定医薬部外品の一部を改定して、体力の回復、疲労回復、等々が記載できるようになれば、ビタミン・ミネラル類の利用が可能となると思われる。ここでは、特に演者が専門のビタミン類とミネラル類を中心に健康機能性について紹介し、現在取り組んでいるポリフェノールを含むビタミンのサプリメント化の事例を紹介する。これらの成分は、マイルドな健康機能ゆえの安全性があるため、これからの時代での利用が推奨される。
参加費 無料
定員 100名(Web会議定員) 参加申し込み不要・先着順
 

当日の接続はこちらから
※当日開催時間までは、接続されましても待機画面となります。

問い合わせ先 藤井 智幸 氏(東北大学大学院農学研究科教授)
E-mail:atom@tohoku.ac.jp

 

会場風景

報告

日本学術会議農芸化学分科会委員の山下まり東北大学大学院農学研究科教授から、日本学術会議の活動の概略と、農芸化学分科会のメンバーは半分が女性であることが紹介された後に、駒井三千夫東北大学名誉教授からオンラインでお話をいただきました。講演はリアルタイムで発信されました。ビタミンK、ビオチン、亜鉛、タキシフォリン、スルフォラファンについて取り上げ、化学構造を示しながらの学術的なお話、新たに見出された生理機能のお話から、食生活への取り入れ方の例にいたるまでの、幅広いお話をうかがいました。質疑応答では具体的な食シーンに焦点が当てられ、駒井先生から、食の洋風化がよくないというコメントと、野菜スープがよいというアドバイスをいただいた。

参加者:35名